「ツワブキ杯 ~トレキャンエクストラ王決定戦~」開催レポート

12月14日(日)、半年間にわたる「ツワブキ杯」と、その集大成となる本戦「ツワブキ杯 ~トレキャンエクストラ王決定戦~」が無事幕を閉じた。

「ツワブキ杯 ~トレキャンエクストラ王決定戦~」はポイントランキング上位8名の選手での総当たりリーグ戦で開催された。実力者が揃っていることもあってか、最終7回戦時点で4勝2敗ラインの選手が4人もおり、最後まで誰が優勝するか分からない白熱した大会となった。

激闘の末、見事初代「トレキャンエクストラ王」に輝いたのは、5勝2敗で【レジドラゴVSTAR】デッキを使用したMr.Y選手、準優勝の成績を収めたのは4勝3敗で【ボムチャーレムV】デッキを使用したビビンバジャンボ選手となった。

当記事では、本戦で優勝・準優勝した選手へのインタビューの紹介と、各選手が使用したデッキを振り返っていく。

ツワブキ杯本戦に参加された8名の選手
目次

優勝者インタビュー:Mr.Y 選手

Q1:本日使用したデッキと、選択理由を教えて下さい。
A1:【レジドラゴVSTAR】を使用しました!僕が所持している【こくばバドレックスVMAX】と【レジドラゴVSTAR】のどちらを使うかで迷いましたが、いままでのツワブキ杯で一番活躍した【レジドラゴVSTAR】を選びました!
🐉‹ドララ!

Q2:大会に参加する上で、どのデッキタイプもしくはプレイヤーを意識しましたか?
A2:本戦メンバーがいままで使用されていたデッキは全て意識していましたが、特にざくろう選手が使用されていた【ルギアVSTAR】を意識していました!【ルギアVSTAR】は後攻1ターン目からサイドを取れるデッキですので、サイドを取られた後からどのように逆転することができるかを考えていました!

Q3:リーグ戦という大会形式でしたが、構築に与えた影響はありますか?
A3:そこまで大きく構築は変えていませんが、元々採用していた特性「がまんのかべ」を持つソーナンスや「頂への雪道」等、特定の対面やタイミングで使いにくいカードについては、連戦の中で安定性を高めるために不採用とし、別のカードを採用しました!

Q4:当日、特に印象に残った対戦を教えて下さい。
A4:てぃすさんとの【レジドラゴVSTAR】ミラーが印象に残ってます!僕の場にいた2体のレジドラゴVが「タイムレスGX」+裏呼び+「ファントムダイブ」で全滅してしまいましたが、スボミーの「むずむずかふん」を絡めて逆転することができました!

Q5:今後、トレカキャンプやツワブキ杯に期待することはありますか?
A5:ぜひこれからもスタンダード・エクストラ含めてポケモンカードを盛り上げてほしいです!!🔥

Q6:何か告知や宣伝等があればどうぞ。
A6:エクストラレギュレーションを遊ぶために必要な手順をnoteにまとめました!エクストラに興味のある方はぜひ一度ご覧ください!

【ポケカ】今すぐエクストラレギュレーションを始めるための手順書【主要部分無料】

準優勝者インタビュー:ビビンバジャンボ 選手

主な成績と使用デッキ:10/4ツワブキ杯 優勝【ボムチャーレムV】

Q1:本日使用したデッキと、選択理由を教えて下さい。
A1:いつもの。ここまでボムで勝ち上がってきて、今更デッキを変えるのは皆さんに申し訳ないと思ったからです。
「選択肢なんてねぇよぉ〜(°∀°)/」

Q2:大会に参加する上で、どのデッキタイプもしくはプレイヤーを意識しましたか?
A2:不利マッチである【こくばバドレックスVMAX】を特に意識して練習しました。

Q3:リーグ戦という大会形式でしたが、構築に与えた影響はありますか?
A3:いつものトーナメント形式であれば「割り切り」ができますが、総当たり戦において「割り切る」ということは貴重な1試合を落とすことを意味します。そのため、自分のデッキが対策されていることを前提として構築を考えました。

Q4:当日、特に印象に残った対戦を教えて下さい。
A4:最終戦のMr.Y選手の【レジドラゴVSTAR】との対戦ですね。優勝をしっかりと掴んで投げ捨てた超特大プレミは見応えがあったかと思います。

Q5:今後、トレカキャンプやツワブキ杯に期待することはありますか?
A5:この大会がもっと広く知れ渡り、大会の規模が大きくなることを願っています。

Q6:何か告知や宣伝等があればどうぞ。
A6:解説動画やnoteも出してるので是非ご覧ください〜
「ツワブキ杯を共に戦ったみんな、またやろうね!」

解説動画⤵︎ ︎
第4回ツワブキ杯優勝「𝐁𝐎𝐌𝐁💥𝐁𝐎𝐌𝐁💥𝐏𝐀𝐍𝐈𝐂‼️」デッキ解説!
note⤵︎ ︎
【「ずっと俺のターン!!」もらった番は返さない!? 対話拒否型ボムチャーレム】
【ツワブキ杯環境を破壊!?】優勝をしっかり掴んでぶん投げた男によるボムの全て

本戦出場選手使用デッキ紹介

本項では、出場された8名の選手のデッキリストを筆者の考察と合わせて紹介していきたい。

■【レジドラゴVSTAR】3名

Mr.Y選手使用:レジドラゴVSTAR(メガトンブロアー)
どらん選手使用:レジドラゴVSTAR(プライムキャッチャー)
てぃす選手使用:レジドラゴVSTAR(プライムキャッチャー)

本大会は「MEGAドリームex」発売後の新環境のエクストラでの大会となった。【レジドラゴVSTAR】は、メガカイリューexの登場により、明確に新弾の恩恵を受けたデッキの1つである。

実際にメガカイリューexを採用したのはどらん選手のみだったが、不利マッチである【こくばバドレックスVAMX】デッキに対して柔軟なサイドプランを取れるようになっており、実際に2勝をあげるなど活躍を見せていた。

また、今大会においてはポケモンレンジャーを採用した構築が、上位の成績を残している印象を受けた。スボミーの「むずむずかふん」やチリーンの「ちんもくのすず」によるロックを掻い潜り、先に攻めに転じることができていたように思う。

【レジドラゴVSTAR】はこれまでのツワブキ杯においても全回で使用率が1位だったデッキで、本大会でも、てぃす選手も含めた3名の選手が【レジドラゴVSTAR】を選択し、最大母数となった。

■【こくばバドレックスVMAX】2名

みそ選手使用:こくばバドレックスVMAX+ブルンゲルex
オムライス選手使用:こくばバドレックスVMAX

本大会ではみそ選手、オムライス選手が【こくばバドレックス】を選択していた。【レジドラゴVSTAR】に様々な攻め手から有利を取れるメタデッキの立ち位置である。本大会でも【レジドラゴVSTAR】の使用者が概ね2名以上いることは予想できたであろうから、決して悪くないデッキ選択だったであろう。

相性関係がよくないデッキであっても、マリィやエリートトレーナーからの「ナイトウォッチャー」で手札を攻めにいくことができるし、終盤の「ペイルムーンGX」はいかなるデッキに対しても逆転のワンチャンスを狙える。

今大会では、みそ選手がブルンゲルexを採用していた。スボミーと異なり、グッズロックをしながらダメージクロックを着実に進めることができる上、進化前のプルリルも「ファントムダイブ」や「ドラゴンレーザー」のベンチダメージでやられにくいのも魅力だと考える。

■【ボムチャーレム】1名

ビビンバジャンボ選手使用:ボム+チャーレムV

いわゆるワンショット系のデッキで、「ホラーハウスGX」や「ヨガループ」で獲得した追加ターンで、複数回の「ぶっとびボム」「カースドボム」を使いサイドをとり、最後をガチグマ アカツキexでサイドを取り切る。2025年のCL愛知で選択したプレイヤーもおり、そこで世間での認知もさらに進んだように思うが、シェア率は低いデッキタイプとされている。

しかし、このツワブキ杯においては「必ずこのデッキと戦うことになるだろう」という見立ては、他の大半の選手にとって共通認識だったに違いない。直近2回のツワブキ杯でこのデッキを使用し「優勝」と「TOP4」の成績を収めたビビンバジャンボ選手がこの大会に出場しているからだ。

このデッキの恐ろしさは、例え相手が何をしてくるかが分かっていても太刀打ちできない場合があることだ。多くの構築で採用されているカプ・テテフGX、デデンネGX、クロバットV等といったデッキを回すためのポケモンは、「ぶっとびボム」の20ダメージと「カースドボム」の130ダメージで「ヨガループ」の起点になりやすくなっている。また、こういったワンショットデッキにはグッズロックが有効ではあるが、スボミーはHPが低すぎるため同様に「ヨガループ」の標的になりやすい。そのため、これらのポケモンをなるべく使わないようにしながら、相手の「カースドボム」を受けきれる盤面を形成することが求められてしまうのだ。

■【サーナイトex】1名

ざくろう選手使用:サーナイトex

過去のツワブキ杯を【ルギアVSTAR】デッキで2回準優勝したざくろう選手が、ここにきて【サーナイトex】デッキを選択したことは、本大会における大きなサプライズの1つであったに違いない。高いシェア率の【レジドラゴVSTAR】には「フェアリーゾーン」で弱点をつけるし、【こくばバドレックスVMAX】はサイドレースを有利に進められるため、デッキに対して立ち位置は良かったと考えられる。(デッキリストは関東の強豪プレイヤーのリストを参考にしたとのこと)

エクストラのサーナイトexは、「リファイン」が使えるため手札補充も用意。

惜しくも展開が間に合わず落としてしまった試合が見受けられたが、本大会では、唯一【レジドラゴVSATR】に勝ち越し(2勝1敗)できたデッキタイプとなった点は見過ごせないポイントであろう。

■【ミライドンex】1名

このデッキタイプを使用したニシヅカ選手が、自主大会を連日2連覇したことはエクストラ界隈にとって記憶に新しいことだろう。ニシヅカ選手の専用機とも言えるこのデッキだが、筆者なりの解釈としては「アグロもロックも可能な安定ビートダウンデッキ」であると位置づけたい。

先攻・後攻どちらにも一定の強い動きがあるし、レジエレキVMAXの特性「トランジスタ」やエレキパワーがクワガノンVやテツノイバラexのリーチ範囲を広げている点が想像以上に厄介。時には、グッズロックあるいは特性ロックを決めながらのビートダウンが成立する。

一見、縦引きデッキにも見えるが、トレーナーズポストやキバナが細かいゲームプランの組み立てをカバーしている。エレキパワーの打ち分けもしやすくなっている。

余談だが、筆者がこのようなピン差しの多いデッキを使う際には、まずヒスイのヘビーボールを入れる枠を探したいところだが、ニシヅカ選手曰く「優先度は低い」とのことだ。

おわりに:今後の「ツワブキ杯」について

「ツワブキ杯 ~トレキャンエクストラ王決定戦~」に参加して頂いた選手には改めて御礼を申し上げたい。公式大会が少ないエクストラレギュレーションでもプレイヤーが手に汗握るバトル体験ができればと考え、今回の開催に至った。また、参加したプレイヤーにしか分からない特別な体験ができることを重視した。最後まで誰が勝つか分からないリーグ戦での形式は、この大会ならではの1戦1戦の重みがあったと思う。選手のインタビューにてありがたいコメントがあったが、まだまだ「ツワブキ杯」を盛り上げていきたいと思うし、さらに多くのプレイヤーにこの戦いの舞台を体験して頂きたいと思っている。

来年度も「ツワブキ杯」とポイントランキング制度は継続をしていく予定だ。来年度1回目のツワブキ杯は、2月28日(土)に開催する。これまでツワブキ杯は月1回の開催ペースであったが、新弾の販売ペースや他県からの参加しやすさを考慮して、隔月開催をし12月に本戦を行うことを予定している。また、次回以降からは録画卓の設置、予選敗退された方を対象としたサブイベントの開催なども予定しており、さらにパワーアップしてお届けする。翌日3月1日(日)は、公式イベント「スクランブルバトル愛知」(トリオバトル)も開催されているので、遠方の方は是非ご友人とお誘い合わせの上、ツワブキ杯にも参戦してみてほしい。

また、ツワブキ杯を開催しない奇数月は、32名規模のスイスドロー方式のエクストラレギュレーションの大会を開催予定である。景品も金券だけではなく様々なラインナップを用意する予定だ。いずれの大会もTonamelは現在準備中なので、公開次第トレカキャンプのイベントアカウントにて告知を行う。トレカキャンプではエクストラを楽しみたい方への対戦イベントを月1回のペースで継続開催していくつもりだ。ぜひ今後のトレカキャンプのイベントに期待して頂きたいと思う。

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